コラム

あなたの健康保険はどの種類に加入している?

2024年04月27日

日本には「国民皆保険制度」があり、全ての人が健康保険に加入しています。その健康保険は複数種類があり、職業や年齢に応じて加入先が異なることをご存知でしょうか?医療サービスを適切に受けることができるよう、自分がどの種類の健康保険に加入しているかを確認しておきましょう。

 

健康保険の種類とは

健康保険は大きくは以下の3種類にわけられます。

1.会社員や公務員などが加入する健康保険

雇われている会社員や公務員が加入する健康保険(社会保険)のため「被用者健康保険」と呼ばれます。健康保険事業の運営主体である保険者の違いによって主に次の3種類があります。

・組合健保…企業が単独、あるいは共同して設立して保険者となります。単独の場合常時700人以上の社員がいることが条件です。共同設立の場合は合算して常時3000人以上の社員がいないと設立ができません。

・協会けんぽ…組合健保を設立しない企業の会社員を対象とした健康保険で全国健康保険協会が保険者として運営しています。全国健康保険協会は船員とその扶養者が対象の「船員保険」も運営しています。

・各種共済組合…大きくわけると国家公務員が対象の「国家公務員共済組合」、地方公務員が対象の「地方公務員共済組合」、および私立学校の職員が対象の「私立学校教職員共済」があります。
※平成27年10月から、上記共済年金は厚生年金に一元化されています。

 

2.主に自営業者などが加入する国民健康保険

国民健康保険は、平成30年より都道府県が運営しています。
主に自営業の方と、会社を退職し健康保険を任意継続せずに脱退した方などが加入しています。
また、同じ種類の職業についている人を組合員とする国民健康保険組合があり、医師・薬剤師・弁護士などがそれぞれに国民健康保険組合を設立しています。
国民健康保険料の金額は収入や年齢によって変動し、保険料率は自治体によって異なります。

3.後期高齢者医療制度

75歳以上の方と、65歳以上75歳未満で一定の障がいがあり、運営主体の保険者である広域連合の認定を受けた方が加入する医療制度です。
広域連合は後期高齢者医療制度を運営するために都道府県ごとに設立されています。
条件を満たせば被用者健康保険、国保の加入者もすべて後期高齢者医療制度に移行し、保険料の徴収は市町村が行います。

 

健康保険証からの見分け方

あなたの健康保険証を確認してみてください。「保険者番号」「保険者名称」の記載があります。
保険者とは、健康保険事業の運営主体です。
被用者健康保険の場合は8ケタの数字が「保険者番号」で、最初の2ケタが法別番号となります。この数字で加入している健康保険の種類がわかります。
健康保険の種類と、「法別番号」との対応は以下のとおりです。

主な被用者健康保険

法別番号「01」:協会けんぽ
法別番号「02」:協会けんぽ(船員保険)
法別番号「06」:組合健保
法別番号「31」:国家公務員共済組合
法別番号「32」:地方公務員共済組合
法別番号「33」:地方公務員共済組合(警察共済組合)
法別番号「34」:地方公務員共済組合(公立学校共済組合と日本私立学校振興・共済事業団)

国民健康保険

国民健康保険(国保)…保険者番号は6ケタです。法別番号はありません。
国民健康保険組合(国保組合)…保険者番号は6ケタです。法別番号はありません。

後期高齢者医療制度

法別番号「39」:後期高齢者医療制度

 

マイナンバーカードはマイナポータルから確認

マイナンバーカードの健康保険証を利用されている方は以下の方法でも健康保険証情報を確認できます
マイナポータルから健康保険証情報を確認するには、次の手順に従います。

①マイナポータルにログインする

■マイナポータル https://myna.go.jp/
※マイナポータルアプリのインストールが必要です。

②パスワードの入力

マイナポータルログイン時に必要となるパスワードは、マイナンバーカードを市区町村の窓口で受け取った際に、利用者証明用電子証明書に設定した数字4桁のパスワードのことです。

③マイナンバーカードの読み取り

スマートフォン背面上部をマイナンバーカードとあわせて、読み取り開始ボタンをタップする。

④証明書の健康保険証をタップする

健康保険証の確認方法と同じく、被用者健康保険の場合、8ケタの数字が「保険者番号」で、最初の2ケタが法別番号となります。この数字で加入している健康保険の種類がわかります。

 

普段は意識することのない健康保険ですが、健康診断の前や病気やケガで病院にかかる際には、きちんと理解しておくと安心です。

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