
異常な“影”を早期発見、1枚の胸部写真から見えるもの
2025年02月28日
胸部レントゲン検査の重要性と目的
病院や健康診断、人間ドックなどで一度は「レントゲン検査」を受けたことがあるのではないでしょうか。胸部レントゲン検査は、胸部にX線を照射して、肺や気管支などの呼吸器のほか、心臓や縦隔、胸膜などの病変を調べる検査です。
当院の検診項目でもほとんどの方が受ける胸部X線写真、また免除例外はあるものの、一般健康診断では一年に一度の検査対象になっています。
胸部X線写真では、肺は黒っぽく、骨格や心臓などは白っぽく映ります。医師は映し出された異常な陰影の様子からどんな病気かを診断します。
検査で発見できる疾患
胸部X線検査は短時間で終わる検査で、しかもたった一枚の写真から胸部に起こるさまざまな異常を見つける有効な検査です。特に肺がんはがんの中でも死亡率の高い病気といわれ、胸部レントゲン検査は重要と言えるでしょう。
もし原因不明の痰や咳、息切れなど、日々の生活の中で異変を感じたらすぐに病院へ受診することをお勧めいたします。検診等の場合要精密検査、要治療と診断された方は、なるべく早く専門医療機関を受診しましょう。
日本におけるがん死亡統計


AI技術を活用した胸部X線支援システム
当院ではAI技術を活用した胸部単純X線画像診断支援システム(EIRL CHEST Screening LE)を採用しています。健診や診療時に撮影した胸部単純X線画像を自動解析し、結節・腫瘤影、浸潤影、気胸が疑われる領域を検出してマーキングします。これにより、医師の目からの視点と、AI技術による読影の視点で、所見の見逃しを減らします。
検査を受ける際の注意点
1. 検査をする際には、着衣の最低限の脱衣をお願いする場合があります。
2. 撮影部位にあるアクセサリー、磁気治療器(エレキバン等)や湿布などは取り外してください。
3. 写真を撮らせていただく部位にボタンやアクセサリー、磁気治療器(エレキバン等)、小銭などがあると診たいところがかくれて正しい診断ができないことがあります。
4. 写真がブレないように息を止めて身体の静止をお願いしています。
※そのほか、妊娠しているか、その可能性のある方は事前にお知らせください。